こんにちは!
名古屋市天白区、名東区、日進市の境目にある、整形外科、リハビリ科、リウマチ科、皮膚科、美容皮膚科クリニック、
梅森台レオ整形外科・ヒフ科 副院長の大口亮子です。
ついに当院でもボトックス治療をはじめます👏👏
患者さんから「ボトックスはやらないのですか?」と聞かれるたびに、
「顔へ打つ注射は副作用が怖いので、いまのところやる予定はないんですよ」とお答えしていました。
ですが、いつかやれるように、1年前からボトックスビスタ®の施術医資格をとって、学会などで勉強を重ねてきました。
今年も施術医資格を更新しました。
それでも躊躇していた私が、
よし、やってやろう!!という気になった、一番のきっかけはですね・・・
非常に信頼している勤勉で真面目な友人(女医)が、ご主人の眉間にボトックスを打ったところ、
「眉間にしわ寄せたイラっとしている顔を見なくてすむから、すごくよかった!」と笑
それは素晴らしい!!それは、いま!すぐに!やらなくては!!!!!と思いたちました✊
自分自身も気が付くと、眉間にしわを寄せていることがあります💦
多くの人が、きっといろいろな場面で「ムっ」としたり「イラっ」としたり「モヤっ」としたりして、
眉間のしわが徐々に刻まれていっているのではないでしょうか。
深~くきざまれてしまう前に、ボトックス治療をして、多くの人が穏やかな表情になればいいなと強く思いました。
当院で使用する薬剤は、厚生労働省が唯一、眉間と目じりのしわ治療に適応の承認をしている、ボトックスビスタ®です。
承認薬のメリットは、ボツリヌス菌の精製方法や使用実績、臨床的な結果、薬剤の管理方法などの、安全性です。
そのほか、3月からは価格重視の方向けに、韓国製BTSA9を準備しています。
(韓国製を希望のかたは3月以降の施術予約をお取りください。)
重度の原発性腋窩多汗症に保険適応である、ボトックス®の施術資格も取得いたしました。
重度の症状の定義がありますので、こちらは保険診療でまずはご相談ください。
重度でない場合も、自費で多汗症のボトックス治療をすることは可能です。
これもやはり、別の友人の
「ボトックスやったら全然ワキの汗をかかなくなって本当にやって良かった」との実際の意見を聞いて
そんなに喜ばれる施術ならぜひやりたい!と決意した次第です。
さて、ここからは、ボトックス治療とはそもそも何か?ということを書かせていただきます。
ボツリヌストキシン(以下BTX)A型を使用した治療のことを言います。
※正確にはボトックス®やボトックスビスタ®はアメリカのアラガン社の登録商品名であり、両者の成分は全く同じです。
BTXは、
①グラム陰性桿菌であるクロストリジウム・ボツリヌムから産生される神経毒 であり、
②神経と筋肉の接合部でのアセチルコリンの放出を阻害 して、
③筋肉を麻痺させる
ものであります。
大事なことは、BTXの作用は、可逆的なものであり、永久的に続くものではない、ということです。
つまり、あらたに、神経筋接合部が形成されることにより、次第に作用は消えてしまうのです。
これは、良い方向にとらえると、副作用が出たとしても時間がたつと元に戻るということです。
施術にあたっては、顔面の解剖学的知識が必要であることはもちろんのこと、
①まずはその人の顔のしわの深さのグレード(重症度)
②その原因となっている筋肉の太さや量
③BTXに対する感受性(効果のでやすさ)
によって、打つ量(単位)や打つ場所を調整する必要があります。
とくに③に関しては、施術前にはわからないことなので、
初めてBTXを打つ場合は、最小量から始めるのがより安全です。
BTXをこれまでにたくさん打っている患者さんの場合は、効きにくく感じる場合もあるかもしれません。
効果が明らかに足りないという場合は、1か月後の再診時に、追加で少量の単位を打たせていただきます。
最後に、「中和抗体」と「遅延型アレルギー反応」についてお話します。
「中和抗体」とは、BTXが効きにくくなってしまう抗体を言います。
産生される確率はかなり低いと言われていますが、
1回あたりの投与量が多かったり、高頻度で投与されていると、そのリスクが高くなります。
重度の原発性腋窩多汗症では1回に両ワキで合計100単位打つため、投与量が多いと言えます。
「遅延型アレルギー反応」は、繰り返し打っているうちに、注射内の成分に対してアレルギーをもってしまい、
投与後に、注射部位に紅斑が出たりする反応を言います。
以上のリスクを考えると、
①一度にたくさんの量を打ちすぎない
②頻回に打たない(適切な間隔で)
ということを当院では厳しく守っていきたいと思っています。
安全のため、以下にあてはまる方は、BTXが打てません。
65歳以上、妊娠中、妊活中(投与後避妊が必要)、授乳中、筋肉の病気がある方、
筋弛緩剤、抗生物質投与中、
アナフィラキシーの既往、注射製剤でアレルギーをおこしたことがある方、
喘息や慢性的な呼吸器疾患がある方、緑内障などで治療中の方
2週間以内にアスピリンや解熱剤を使用した方
2月16日(木)からボトックスビスタは施術開始となります。
ご希望の方は、診療時間内にお電話またはご来院時にご相談ください。
韓国製希望のかたは、3月以降のご予約をお願いいたします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました💙