アトピー性皮膚炎の治療あれこれ④<ミチーガ、アドトラーザ>
カテゴリ: 皮膚科
投稿日時:2024年02月08日
こんにちは!
名古屋市天白区、名東区、日進市の境目にある、整形外科、リハビリ科、リウマチ科、皮膚科、美容皮膚科クリニック、
梅森台レオ整形外科・ヒフ科 副院長の大口亮子です。
今日は、いままでのブログで触れてきていない薬について、紹介します。
こまかいことを書き始めるとめちゃくちゃ長くなってしまうので、短めにします。。
(長くなったので何度も書き直してるのです、、😢)
さっそく本題にまいります。
①ミチーガ
こちらも注射剤です。
IL-31抗体なので、デュピクセントとは違ったところに作用する薬です。
主な特徴としては、
月1回の注射でよいこと、
前治療条件が4週間でよい(デュピクセントは基本的に前治療が6か月の経過が必要)こと、
とにかくかゆみに即効性があること!
実際、当院で打たれた患者さんのなかでも、著効した方は1回目の投与後数時間で全くかゆみがなくなったそうです。
皮疹が軽症だけども、かゆみが辛いような患者さんにおすすめの注射剤です。
かゆみがなくなってしまうので、外用をさぼらないように注意が必要です。
また、一部の人では、かゆみがなくなって楽になったのに、見た目には全身の紅斑が悪化するなどの副作用が見られることがあります。
その場合も、対応していきます。
②アドトラーザ
こちらも注射剤です。
IL-13抗体です。
デュピクセントがIL-4,IL-13抗体なので、その片方をブロックと思っていただければよいです。
片方だけブロックなので効果が弱い?と思われるかもしれませんが、
海外のガイドラインではアトピーの治療薬として、デュピクセントと同等の位置づけとなっており、
今後、日本のアトピー治療ガイドラインでもデュピクセントと同等の評価となりうるそうです。
特徴としては、
デュピクセントよりも結膜炎などの副作用がおこりにくい、という点が挙げられます。
まだ明確にその理由はわかっていませんが、ILー13だけを抑えることにより、副作用が軽減されると考えられています。
もともと結膜炎などがひどい患者さんは、デュピクセントよりもアドトラーザを選ぶことを考えたいです。
ただ、アドトラーザの大変な点としては、
初回は4本、2週間後からは2本ずつ打っていくので、注射を打たれる回数が多く感じるという点です。
本日はここまでにさせていただきます!!
実はまた今後アトピーの新しい薬(注射)が登場するそうです・・・
頭がパンクしそうです!
こんなことを書いてみてほしいなど、ご要望があったら教えてくださいね