ニキビの治療は皮膚科専門医へ
カテゴリ: 皮膚科
投稿日時:2018年11月30日
こんにちは、副院長の大口亮子です。
最近当院の皮膚科では、10代~20代で、にきびの治療をご希望で当院を受診される患者さまが増えています。
頼りにされて、大変ありがたくうれしく思っています👍
しかし、これまで他院でしてきた治療の内容や、洗顔の仕方などをくわしくお聞きすると、
ちょっとびっくりするような治療や処方を受けてこられた方もなかにはおられます。
ニキビの治療方針は、日本皮膚科学会の作成した「尋常性ざ瘡ガイドライン」というものがあり、
最新版は2017年となっています。
一般の方もインターネットで見ることができます。
ガイドラインとは何ぞや❓と思われる方も多いと思います。
簡単に説明しますと、
これまでのニキビに対する多数の研究や論文や試験から得られたデータをもとに、
有効性が高い治療であると判断された内容を、高いものからA、B、C1の順で
ランクを示したものとなります。
C2ランクは、十分な検討がされていないので推奨はしないとされています。
(ただし、人によって有効な場合もあるので、完全否定するわけではありません)
当院HPの一般皮膚科のメインのところにも書かせていただきましたが、
抗生剤をただ延々と出し続けるようなニキビの治療は、よくありません。
抗生剤が効かない耐性菌をつくる原因にもなります。
実際、昔からある抗生剤の外用剤には耐性菌が報告されています。
とある御高名な先生も、ニキビ治療の講演でおっしゃっていました。
調査したデータによると
「ベピオやディフェリンなどの薬(←これらは抗生剤ではありません)だと、
使用方法の説明が面倒だとか、かぶれや刺激の副作用に対応するのが面倒だとか、
そういう理由で抗生剤だけずっと出す、非専門医の医者がたくさんいる」💣💣
どの薬や治療を選択するのか、そこを見極めるのも、はたまた外用剤のトラブルに対応できるのも、
しっかりニキビの診療経験をつんできた皮膚科専門医ならではのこと、と考えていただきたいです✨
最後に、ひとつ。
👉「にきびは初期消火が大事です」👈
こちらも御高名な先生のお言葉から引用させていただきました。
赤いニキビの約8%は、3カ月以内に瘢痕化してしまいます❕💣😿
瘢痕になってしまうと、目立たなくする医療はあっても、治すことは不可能です。
ひどくなくても、ひどくても。恥ずかしがらずに、どうぞお気軽に、当院へいらしてくださいね。